これがフィンランドの国旗です。
シンプルですが可愛らしい色ですね。
今回はフィンランドの国旗の意味や歴史について書いていきます。
国旗の特徴と意味
フィンランド国旗に描かれている、十字の交差位置が少し旗竿側に寄っている十字を「スカンディナヴィアクロス」といいます。
スカンディナビアクロスはフィンランド含め北欧五か国の国旗に描かれています。
これは北欧5か国の国旗ならではの特徴です。
スカンディナビアクロスはキリスト教のシンボルである十字架がもとになっています。
現に、スカンディナビアクロスを国旗に使用している5か国は、プロテスタントが主な宗教です。
余談ですが、北欧5か国はヨーロッパの中でも最も宗教色が薄い地域の1つです。
逆にスペインやイタリアなど、熱心に教会に通うような敬虔なクリスチャンが多い国の国旗には、十字架など宗教的シンボルが描かれていません。
なんだか不思議な話ですね。
意味
フィンランド国旗に使われている2色は以下のような意味があります。
これは、フィンランドの詩人・作家・歴史家であるサロリアス・トぺリウスが述べたものです。
青:湖と空
白:豊かな雪
北部は北極圏に入るような北国ですので、豊かな雪は容易に想像がつきますね。
湖も沢山あります。
フィンランドは「1000の湖がある国」と呼ばれていますが、実際の湖の数は188,000にものぼります。
国旗の歴史
国旗制定の経緯
フィンランドの国旗が制定されたのは、1917年12月6日にロシアからの独立を果たした後です。
独立当時、国旗を制定する必要に迫られ、2つの有力候補が出現しました。
1つは、赤地に金の獅子が描かれた「獅子の旗」と呼ばれるものです。
もう1つが青と白で構成された旗で、多くのフィンランドの船に利用されていました。
最初、フィンランドの上院では獅子の旗が掲げられていましたが、国民の間では青と白の旗のほうが人気でした。
どちらの旗にすべきか激しい議論がおこりました。
1918年にフィンランド内戦が勃発した影響もあって、対立は更に激化してしまいます。
フィンランド内戦とは、資産家階級からなる白軍と労働者階級からなる赤軍が対立しておきた内戦のことです。
結果は白軍が勝ち、赤軍のシンボルカラーである赤色は支持を失いました。
白軍が勝利した結果で内戦が終結したことで、ようやく青と白の旗が正式な国旗として採用されました。
「獅子の旗」の行方
因みに、「獅子の旗」の元になった赤地の金色の獅子のマークは、現在フィンランドの国章になっています。
フィンランド中央政府の正式な国旗は、青と白の旗に国章がついたデザインになっています。
いかがでしたか?
今回はフィンランドの国旗の特徴、意味、歴史について紹介しました。
是非参考にしてくださいね!
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