ラトビアといえば、可愛い街並みや工芸品を思い浮かべますよね。
とくにミトンは、工芸品の中でも特別な存在なんです。
そこで今回は、ラトビアのミトンについて紹介します。
Contents
【知っておきたい】ミトンと手袋はどう違う?
ラトビアのミトンの話をする前に。
そもそも手袋とミトンの違いってよくわかりませんよね。
ということで、どこが違うのか解説します。
まず、この写真をご覧ください。
これは、手袋です。
一方、下の写真はミトンです。
違いがわかりましたか?
手袋は5本指がすべてわかれているのに対して、
ミトンは親指とそれ以外の指の2つにわかれています。
形の違いで、機能性も違ってきます。
ミトンのほうが、中の熱が逃げにくくなっており、より暖かく感じるのです。
本格的なアウトドア用手袋も、ミトンの形をしたものが多いですよね。スキーやアウトドアをやる人ならわかるはずです。
手袋にも良い点があります。
それは、つけたままでも作業しやすいことです。
もちろん素手でやるのにはかないませんが、ミトンに比べれば相当楽です。
ミトンは親指以外を独立して動かせないので、つけたままではできることがだいぶ減ってしまいます。
ミトン:親指とそれ以外の指で、入れるところが分かれている
それでは本題に入りましょう!
ラトビアとミトン、驚きの関係
生活館にて8日からはじまるラトビアミトンフェアに向けて準備中。図案は神話や自然をモチーフとしており、地方によって模様の特徴が異なるそう。眺めているだけで幸せです。北欧好きにはたまりません。http://t.co/nZDPeT5bVD pic.twitter.com/Urx3GOvs5x
— 恵文社一乗寺店 | 本にまつわるあれこれのお店 京都 (@keibunshabooks) November 6, 2014
ミトンは、北欧やバルト三国の民芸品としてよく登場します。
とりわけラトビアでは、民芸品の域をこえ、特別な意味をもつものとされています。
なんと、北東欧で最古のミトンが発見された国が、ラトビアなんです。
その歴史は、1000年以上にも及ぶと言われています。
そしてミトンは、婚礼において特別な役割を果たしていました。
まず、結婚前、男性にプロポーズされたとき、女性がミトンを渡せば、プロポーズ成功を意味します。
そして花嫁は、嫁入り道具としてたくさんのミトンを編みます。
それらのミトンは、花婿の親戚や式の関係者に贈られます。
驚くべきことに、花嫁が編むミトンはすべて柄が異なるのです。
ラトビアにおける編み物の技術の高さがうかがえます。
ラトビアのミトンの特徴
形
SUBARUさんのラトビアミトン、どれにしようか迷い中〜。クリプレ最適品ですよ!!!本日もヴィンターフェスト始まりました!#オソブランコ#ラトビア雑貨SUBARU#Winterfestナンバ pic.twitter.com/UX04WLhgqi
— オソブランコ (@osocchio) December 22, 2015
ラトビアのミトンというと、まず目につくのは独特の形です。
親指以外の4本の指を入れるところは、先が三角形にとがっています。
空気をためやすい構造なので、熱が逃げにくいんです。
編み目の細かさも、保温性アップの秘密の1つです。
とがった指先の部分には、羊の毛が詰まったものもあるんだそうです。
指先は冷たくなりがちなので、とても役立ちそうですね。
冬の寒さが厳しい地域の知恵が感じられます。
模様
神話や自然がモチーフ
ラトビアミトンのかわいらしいパターン模様は、ラトビア土着の信仰や自然がモチーフとなっています。
文様には力がこもっているとされていて、相手に願いをこめて文様を編みこんだミトンを贈っていました。
伝統的な模様は、ミトンだけでなく、民族衣装の腰ひもにも登場します。
現代でも、紙に書いた文様などを、お守りとして持ち歩いたりするそうです。
模様編みで保温効果アップ!?
模様編みは2種類以上の毛糸を使うので、実質2層以上の毛糸のミトンができます。
つまり、模様なしにくらべ防寒効果が高いのです。
模様編みにも防寒対策の知恵が使われているなんて、驚きですよね。
ラトビアミトンが買えるお店
ラトビアでは、以下の店で高品質なミトンが買えます。
- SENA KLETS
- TINES
- Hobbywool
少々お値段が張りますが、見るだけでも心が満たされますよ!
でも、なかなかすぐにラトビアには行けませんよね。
大丈夫です。日本でもラトビアミトンが買える場所があります。
日本のお店だと、リガコレクションが有名です。
なんと、唯一のラトビア公認のお店なんですよ。
ぜひ行ってみてくださいね。
ラトビアミトンが編める本
ラトビアのミトンを編む時は、細い糸を使い、細かく目を編んでいきます。
なので、初心者には難しいでしょう。
ここでは、ラトビアの文様をもとにしたミトンが編め、かつ読み物としても良い本をピックアップしました。
ラトビアの手編みミトン(増強改訂版)
ラトビアの伝統的な文様をもとにアレンジしたパターンが載っています。
ミトンの編み方だけでなく、ミトンを編む人々の暮らしや、首都リガの様子が載っています。
編み物をしない人でも楽しめると思いますが、本格的な編み方本とはちょっと違う印象です。
でも、写真はきれいで、眺めているだけでも満足です。
ラトビアのミトン
こちらは、ラトビアの民俗学者が書いた本の日本語バージョンです。
地方ごとのデザインや技法が書かれていて、掲載されているパターンは100を超えます。
高価な本ですが、資料的にも価値が高く、ミトンマニアの方や編み物を本格的にやりたい方には、価格以上の価値が得られると思います。
実際に編むとしたら、中~上級者向けでしょう。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ラトビアのミトンについて紹介しました。
ぜひ参考にしてくださいね!
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